ミネラルファンデーションの大きな魅力
無理やり表皮の表面を剥がしたところで、肌は若返ったりしません。
特に年齢を重ねて、新陳代謝が鈍くなってしまった後だと、剥がした表皮の裏でどれだけ皮膚が育っているか分かりません。
大切なのは古い角質を無理に剥がすのではなく、自然に剥がれ落ちるように肌の新陳代謝のサイクルを整えてあげることです。
ただ、年を重ねていくとターンーオーバーのサイクルがだんだん長くなっていくのは確かです。
二八日間のサイクルで巡っていたものが、おばあちゃんといわれる年齢になる頃は、五〇日間くらいのサイクルにスピードが落ちていきます。
新陳代謝に、かつての正常な状態の二倍の時間がかかるわけですから、若い時よりも肌のなかに老廃物やメラニンが溜まりやすくなります。
シミの原因です。
「そのメラニンを含んだ角質がシミやソバカスの原因になるのなら、角質を剥がさないとメラユンがどんどん溜まって、肌が黒くなっていってしまうのでは?」 と、角質を拭き取る美容液の愛用者の方は思われるかもしれません。
角質を取りたがる女性の多くは、肌のくすみと共に、メラニンを気にしています。
日焼けやシ?へ・ソバカスを気にする女性なら、「メラニン」という言葉はおなじみです。
どんなもので、肌のなかで具体的に何の役割をするのか、知っている人は意外に少ないのではないかと思います。
メラニンについて正確な知識をもつことは、肌に「正しい」美白を施すためには重要だと思います。
今の日本の若い女性は、無防備に日焼けしすぎか、そうでなければ肌を白くすることにこだわり過ぎる傾向にあるように見えます。
メラニンと肌に及ぼす影響について知識がないと、どちらも危険な目に遭う可能性があります。
たとえば今、美白剤に取り入れられているアルブチンという成分があります。
使用しているメーカーが万全の注意をしているのか、今のところ特に大きな事故や問題は起きていません。
実は、化学変化によっては色素細胞を殺してしまう危険な成分になりかねないということが、実験などで分かっているのです。
かつて、アメリカの作業所で、アルブチンの基本となる成分が含まれたゴム手袋を使っていたところ、多くの黒人労働者が手袋をしていたところだけ肌の色が抜けて、真っ白になってしまうという事件が起こったこともありました。
色素細胞を殺してしまうのならば、美白ではなくて肌の漂白です。
「黒人の肌が白くなってしまうほど強力ならば、美白ではなく漂白でもかまわない!」と思ってしまう女性もいるのが現代です。
人間の体の機能には、ムダがほとんどありません。
皮膚が色素をつくるのは、必要だからです。
色素も必要だから、体のなかでつくられているのです。
メラニンとは、表皮の基底層にある色素生産細胞=メラノサイトでつくられるものです
メラニンは、チロシンというアミノ酸と、チロシナーゼという酵素によってつくられた色素です。
人間の皮膚や髪の毛や目の色は、すべてメラニンをどれだけ含んでいるかによって決定します。
女性が気にする日焼けやシ`−ベーソバカスは表皮のメラニンが余分に増えるために起きるものです。
このメラニンの役割は、肌に当たる紫外線を吸収して、その手不ルギーが体の内部に侵入するのを防ぐことです。
人が紫外線に当たると、光線を防御するためにメラニンの生産が活発化するのはそのためです。
表皮の基底層のなかにある色素細胞は、あちこちから枝葉のような突起物が出ています
普段、色素細胞は活発な活動はしていません。
肌が日に当たり炎症を起こすなどの刺激を受けると。
「メラニンをつくって体を守りなさい」という命令を受けて、色素細胞は突起物をたくさん出し始めます。
「樹状突起」といいます。
次に色素細胞は、この「樹状突起」から周囲の表皮細胞のなかに、メラユン色素をたくさん含んだ「メラニン穎粒」といわれる色素をたくさん注入し始めます。
日焼けで肌が黒くなる原因です。
日焼けをしすぎて、肌がピリピリして赤くなったり、腫れたりする現象は炎症の一種です。
炎症が起きると様々な物質が細胞から放出されます。
そのうちのいくつかメラエンの生産を活発にすることが分かっています。
刃物で皮膚に傷をつけると、傷がふさがっても薄黒く傷跡が残ることがありますが、これも傷つけた時に起きた炎症によってメラユン色素がつくられ、色素沈着するためです。
色素細胞にメラニンをつくるように情報を送っているもので、現在判明しているものの一つは炎症メディエーターと呼ばれるものです。
花粉によってくしゃみや鼻水が出る、花粉症の人にはおなじみの「ヒスタミン」も炎症メディエーターの一つです。
アレルギーの人は花粉が鼻のなかに入って刺激を受けると、花粉を除去するようにヒスタミンが働いて、くしゃみや鼻水を出すようになるのです。
また、紫外線が皮膚に当たると、活性酸素といわれる酸化力のとても強い酸素群が生じます。
この活性酸素が、メラニンの生成を異常に強く高めるのです。
「活性酸素防止」という言葉、最近「アンチーエイジング」の化粧品によく使われているので、知っている方もいるかと思います。
酸素は普通、空気のなかで02という安定した状態を保っています。
ところが体内には普通の酸素よりも酸化力が強い酸素があるのです。
紫外線が肌に当たる時、酸素からこの活性酸素が生まれます。
活性酸素はその強い酸化力を利用して、白血球などの食細胞のなかで異物を消化してくれるなど、私たちの体を守ってくれる重要な役割も果たしています。
過剰に生産されて食細胞から出てしまったり、紫外線によって不要な場所でできたりすると、体の組織をあちこち傷めるようなことをします。
たとえば、脳血栓や心筋梗塞、糖尿病、胃潰瘍、白内障などの原因はこの活性酸素がかかわっているといわれています。
必要以上に増えると、危ないものなのです。
活性酸素が増えることによって、コラーゲンの障害が起きて真皮の水分が保てなくなり、シワができることもあります。
そのため現在では「美容と健康の敵」として、活性酸素を増やさないようにすることがよいと考えられています。
活性酸素によりメラユンが増加するのは、メラノサイトのなかのチロシンが酸化することと関係があると思われています。
チロシンはアミノ酸ですが、チロシナーゼという酵素が作用することによって、メラノサイトのなかでメラニンをつくるのです。
この変化は活性酸素によって高まるようです。
メラニンの働きを奪ってしまうと、紫外線が体の内部まで届いて組織を刺激し、破壊することになります。
紫外線が体に与えるダメージは大変に強いものがあります。
上空のオゾン層に穴が開いて、太陽からの紫外線が直に激しく人の皮膚に当たるようになってしまったオセアニアの一部の地域では、皮膚ガンなどが深刻な問題を起こしています。
そのようなことを考えると、ただ単に美容のためだけではなく自分の体を守るためにも、紫外線を無防備に浴びないような対策をきちんと取っておくことが大切です。
その意味でも、人工的につくり出した紫外線で肌を焼く日焼けサロンは若い女性、特にコギャルと呼ばれている高校生に人気があるそうですが、将来的なことを考えると肌だけではなく体にも悪い影響を及ぼす心配があります。
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